朝顔

夫人が朝顔の種をまいた。しばらくして芽が出て、ツルがすくすくと伸びていき葉も大きくなった。こんなに元気なら、たくさんの花を咲かせてくれるだろうと期待していたのだが、いっこうに花が咲かない。咲かないまま、ツルだけはどんどん上へ上へと伸びていった。

 

 

そんなある日、ツルが巻き付いている樹のテッペンで朝顔が咲いているのを、夫人が見つけた。朝顔は下の方から咲いていくそうだが、これはどうしたことか。目が届かないような上の方で咲いたのでは、花を楽しむことなどできないではないか。

 

目を凝らして見れば、明日にでも咲きそうなつぼみがあった。朝顔には気の毒だが、高枝切りハサミでそのつぼみを頂戴した。

 

 

翌朝、6時少し前に花の様子を確認したところ、半分ほど開いていた。ただその後も開き切ることはなく、8時頃になっても同じような状態だった。

 

 

2022年08月19日