コブちゃんはどこだ

佐倉郵便局の郵便窓口は、土曜日でも午後3時までひらいている。締め切りが迫っている書類を速達で出したあと、近くのコンビニでおにぎり類を買い求め、ふるさと広場に向かった。土曜日で少し寒さも緩んでいたからなのか、満月の日より人出は多かったが、予想していたほどの数ではなかった。

 

 

この日も鹿島川の対岸近くに白鳥の姿が見えたが、まずは空腹を満たすため、、縄文の丘のすっかり葉を落としてしまった木々を眺めながら、のんびりと昼食をすませた。

 

ところがその間に、コブちゃんは姿を消してしまっていた。川沿いの道を行ったり来たりしてみたが見つからない。そのうち

「コブちゃん、いた」

と夫人。ただ背の高い枯れアシが邪魔になって姿が見えなかったが、やっと黄色のくちばしが見えてコブちゃんであることが確認できた。

 

 

手を打ち鳴らしてみた。するとその音が聞こえたのだろうか、首をこちらの方に向けた。そこでさらに大きく手を振ってみた。首だけでなく、体をこちらに向けたではないか。そして、左右の羽根を上に持ち上げて楕円形をつくった。羽根をそういう形にするのはどういう時なのだろうか。「こんにちは」の挨拶なのだろうか、それとも遇えたことを喜んでいるのだろうか。

 

 

枯れアシのために近くには寄ってこられない。コブちゃんは、再び西に向かって移動し始めた。そしてしばらく進んでから、枯れアシの中に身を隠してしまった。

 

 

2022年01月22日|日乗:日乗|風物:風物|風物動物植物:風物動物植物|ふるさと広場:ふるさと広場|動物:動物|佐倉:ふるさと広場, 佐倉