Aマゾンにカメラケースを注文したのは、去年の12月、3週間以上前のことだった。
買い物かごに入れて注文を確定するページには、お届け予定日が、「ほぼ一週間後から2022年のはじめ」という具合にかなり幅のある期間になっていた。さてどうするかと迷ったが、いつも注文から日を置かず届けてくれる通販業者だから、いくら何でも年をまたぐなどということはないだろう、と高をくくってポチってしまったのだった。
注文確認メールはすぐに届き、いつも通り商品が発送されたらメールで知らせる旨記載してあった。そして翌日、出品者からメールが届いた。タイトルには「予期しない問題が発生した」とあって、それには「海外からの出荷」となるので、「到着まで10~15日間ぐらいかかる」と記されていた。海外の業者に注文した覚えはないのに、これはいったいどういうことか。
調べてみると、製品は中国の深圳のメーカーのようだった。ということは、中国から出荷されるということなのか。深圳といえば、中国のシリコンバレーと呼ばれているところ、それにしても中国からかァ~大丈夫だろうか。遠いところから、しかも海を渡って届けられるということになれば、かなりの日数がかかることは覚悟しておかなければならない。
その翌日、発送したというメールが届いた。注文してから二日後のことだった。この分なら案外早く届くかもしれない、と思ってちょっと安堵した。
ところが一週間経っても届かない。さらに二週間経っても届かない。カメラケースという小さな荷物だから、どこかで行方不明になってしまったのだろうか。それともコロナのオムロン株の感染拡大が続いているから、どこかで足止めを食らっているのだろうか。
そして年末に、次のような内容のメールが届いた。
すでに日本へ発送されていること
新型コロナ、年末でフライトが遅延ししていること
日本での配送業者は日本郵便であること
ちゃんと連絡が来るということは、荷物の追跡調査をしているということなのだろう。ひとまず安心ということだが、到着は年をまたいでかなり遅くなりそうだ。まあ、気長に待つより仕方がない、と思いつつ新年を迎えた。
お昼頃、郵便受けを見に行った夫人が、
「台湾から荷物が届いているわよ」
と、小包を持ってきた。台湾?中国なら心当たりがあるけれど、台湾に何かを注文した覚えはない。だだ、届いた荷物は、ちょうどカメラケースが入るほどの大きさだった。そして「国際郵便物(eパケットライト)」、差出国は「TAIWAN」となっていた。
どうして台湾から届いたのだろうか。中国の製品を台湾の業者が輸入して、Aマゾンに出品したということなのだろうか。そのあたりの疑問を解決するため、出品者について調べてみた。ところがAマゾンには出品者情報は載っていない。ググってみても商品の紹介ページは見つかるのだが、肝心のウェブサイトが見つからない。
包装紙などを片付けようとしたとき、たまたまそこにURLがプリントされているのを見つけた。アクセスしたウェブサイトは英文で書かれていた。
About Us
・2016年に設立
・カメラ携帯電話アクセサリー、小型家電製品の研究、開発、製造を専門とする製造業者
・所在地は中国の深圳
「CONTACT US」には住所も載っていた。詳細は省くが、深圳市の北西に位置するようだ。一応ウェブサイトは見つかったが、どうして台湾から送られてきたのか、その疑問は解決できていない。