ふくろう
昨日は強風が一日中吹き荒れていた。樹上は大きく揺れて、ヒナはひとたまりもなく落下してしまうだろう。こんな日に、フクロウはどのように過ごすのだろう。そんな日に、ふくろうを見つけることはきっと難しいだろう、とは思ったものの、出かけてみたら案の定無駄足に終わった。
今日は風は収まったが、今にも雨が降り出しそうな曇り空、それでも、フクロウの親子はどうなったのだろう、と気になって出かけてみた。土日の人数とくらべれば雲泥の差で、カメラマンは一人だけだった。その人も、
「あの辺りを探してみれば、見つかりますよ」
そう言って去って行ってしまった。その場所は、先日親鳥が見つかった場所とは違っていた。
夜行性の鳥だから仕方のないことだが、ただひたすら眠り続けて、時おり目を開けて周囲を見回したり、毛繕いをしたりするだけだった。
ヒナは一羽だけ見つかった。親鳥の上の方に、こちらにお尻を向けたまま、やはり眠りこけているようで、体を動かすことはほとんどなかった。