縄文の丘に昇る満月_1

6月25日は満月、例のアメリカ先住民の呼び方では「ストローベリームーン」、日本ではイチゴの季節は春、6月の満月にはそぐわない感じがする。なぜだろうと気になったので調べてみたところ、アメリカでは5月~11月が収穫期らしい。

 

今は梅雨の季節、はっきりしない天気が続き、25日は一日中曇りの予報、6月の満月を撮影するのは無理かなと思っていた。ところが月が満ちるのは深夜の3時台、つまり25日の月の出を待つより、24日の月の出の方が、より満月に近い状態で撮影できるということだ。幸いなことに、天気予報によれば24日の今日は、夕方から夜にかけて、天気が一時的に回復するということだった。

 

日中は雨が降ったり雷が鳴ったりの不安定な天気だったが、天気予報を信じてふるさと広場に向かった。

 

今回は、あのポニョがいた崖の上に昇る満月を撮ろうと思って、下調べをしておいた。崖の上は江原台と呼ばれ、以前発掘調査が行われたことがあった。縄文時代の遺跡が見つかり、太古の時代から人が住み着いていたことが分かった。山形土偶もこの地で発掘されたのだった。縄文時代の遺跡が眠る江原台、その上に昇る満月を撮影するというのが、今回の計画なのだ。

 

これを名付けて、「縄文の丘に昇る満月」を撮る、とでもしておこうか。五千年以上も前の縄文人たちも、同じ満月を観ていたに違いないのである。その満月を観ながら、悠久の時の流れに思いを馳せれば、新型コロナのことを一時でも忘れることができるであろう。

 

[ふるさと広場から江原台遺跡の丘を望む]

 

少し離れてこんもりと茂る二カ所の樹木、その間あたりから昇る満月を撮るために、撮影場所の見当をつけて月の出を待った。

 

佐倉市の月の出は、東京より少し早くて18時38分、丘の上に顔を出すのは10分以上経ってからだろう。そして上空の灰色の雲が、下に降りてこないことを祈るしかない。

 

 

2021年06月24日|風物:月, 風物|ふるさと広場:ふるさと広場|佐倉:ふるさと広場, 佐倉