江戸川を越えて都心に出かけたのは、いつのことだっただろう。もうはっきりとは思い出せなくなってしまったが、今年に入ってからは皆無だったはずだから、今日が今年初めての江戸川を越える遠出となる。
神楽坂で開かれている写真展が、今日最終日を迎える。ただそうであっても、今までなら二の足を踏むところだが、二回目のワクチン接種からほぼ10日は経っているから、出かけてみる気になったのだった。
神楽坂までは地下鉄一本で行ける。乗車するのは始発駅、平日の午後とあって、乗り込んだ車両には乗客はまったくいなかった。
船橋を過ぎ都心に近づくに従って、乗客は次第に増えてきたが、神楽坂に着くまでの間は、通路にまばらに人が立っている程度で、いわゆる密の状態とはならなかった。
ただ、帰りは違った。ちょうど勤め人の帰宅時間にぶつかってしまった。つり革はほぼすべて埋まり、通路では、隣の人とかろうじてわずかな隙間を保ちながら多くに人が立っていた。都心に勤めに出る人たちは、毎日こんな混み具合の電車に乗っているということなのだ。ワクチンを二回接種しているとはいえ、決して気持ちいいものではなかった。
写真展が行われているのはアユミギャラリー、展示されている写真はすべて600×900ミリに大きく引き延ばした作品で、題して「大きな写真」展。