残雪の森_2
藁葺き屋根の背後(北側)に広がるのは、市民の森。地図で見るとその森は、印旛沼に舌状に突き出ている台地に広がっている。今まで一度も足を踏み入れたことがなかった。その森の中に雪は降り積もっているのだろうか、そんな疑問に突き動かされて、足は自ずとその森の入り口へと向かった。
森の奥へと続く小道の雪は斑状になり、地肌が見えていた。考えてみれば当たり前のことで、高く伸びる木々の枝に積もった雪は、日の光を浴びて溶け、その水滴が地面に落ちて、雪道を斑状にしたのだろう。開けた場所に出れば、足あとのないきれいな雪が残っていた。
このあたりで引き返せばよかったのだが、森の地図を思い浮かべれば、それほど広い森ではないはずだ、少し進めば出口が見えてくるに違いない……こんなふうに安易に思ったのが間違いだった。斑模様の道は奥へ奥へと続いていく。
分かれ道の所に案内標識があるが、半ば朽ちて文字の判別もできない。持ってきたのはカメラとバッテリーだけ、スマホは車に置いてきてしてしまった。時計もない。どの道に進んだらよいのか、皆目見当がつかない。道に迷ったときは、引き返すのが鉄則ということだけれど、もうかなり歩いてきてしまったので、引き返すとなると、またかなりの距離を歩かなければならない。地図を思い出せば、道には限りがあるはずだから、勘を頼りに選んだ道を歩き続けた。
迷路に入り込んでしまったも同然だから、日が暮れて暗くなってきたら、こんなところで遭難?……幸いまだ木々の間から日が差し込むこともある。
やっと建物らしき影が見えた。「ペット霊園」の標識、管理棟があればそこに誰かいるかもしれない。しかし人気はまったくなかった。再び森の中を歩かなければならない。
太陽は西に傾き始めているが、こうなれば日の差す方向を頼りに、南に向かって進むよりしかたがない、森の南側に「草ぶえの丘」あるはずだから。今までは道すがら写真を撮る余裕がまだあったが、太陽の方角を見定めて、歩くことに専念しなければならない。
そして……
























