6番目の辻切りには、他の箇所とは違う二つの特徴がある。一つ目は、木に巻き付けられているのではなく、地面に直接置かれていること、二つ目は、とぐろを巻いていることである。
そこへは、里山の斜面の細い道を通っていかなければならない。人跡未踏、と言えば大げさになるが、ほとんど人の行き来がないような昼なお小暗い細道なのだ。わずかに人が通ったと思われる小道の横は、すぐ急斜面が落ちていて、ちょっと足を踏み外すと、ズズッとずり落ちてしまいそうだ。
そんな山道を注意深く恐るおそる進んで行くと、道の脇に置かれた大辻が見えてくる。